『ひげにんじゃ』刊行記念インタビュー

あのねブックスの新刊絵本『ひげにんじゃ』が9月より発売されます!
発売を記念して、作者・くどうたけおさんにインタビューをしました。
本作が絵本作家としてデビュー作のくどうさん。明るく元気になる絵と気持ちのいいストーリーが魅力的な『ひげにんじゃ』ですが、よく見るととても緻密な線で一筆ずつ丁寧に描かれていることがわかります。
そんなくどうさんの絵本への思いと制作秘話を聞いてみましょう!

編集部

Q1 幼少期から本が好きでしたか? もしくは好きだったものがあればお聞かせください(本に限らずゲームなど)。

くどうさん

本は特別好きではありませんでした。 

お友達がいなかったので(現在も)、家で絵を描いたり、ファミコンやレゴでひたすら一人で遊んでいました。 

編集部

Q2 絵本を描こうと思ったきっかけは何ですか。 

くどうさん

生まれて初めて絵本を描いたのは、幼稚園の時でした。

幼稚園で読み聞かせしてもらった「はらぺこあおむし」を、何を思ったのか丸パクリして、

親に自分で描いたとウソをついて見せたところ、泣いて喜ばれてしまいました。

後にすぐにばれて怒られてしまったのですが、その時、絵本って人を喜ばせる力があるものなんだなあと、

パクっておきながら幼心に強く印象に残っていて、その原体験が今の絵本創作に繋がっているのかもしれません。

編集部

Q3 なぜ“ひげ”が“にんじゃ”になるお話を描いた(思いついた)のですか。

くどうさん

うーん…なぜかと聞かれると困ってしまうのですが、ひげのお話を考えていたら、ふと浮かんできちゃいました。

個人的な話になりますが、自分は物心ついた頃から、ひげにコンプレックスがありました。

朝剃っても夕方には生えてきて、ドロボウというあだ名までついた程です。

だからひげのお話を描きたいという想いは、頭の片隅にいつもありました。

でもこうしてひげのお陰で絵本を出版できたので結果オーライですね。

編集部

Q4 『ひげにんじゃ』に込められた、くどうさんの思いなどがあったら教えてください。

くどうさん

特にありません。強いて言うなら親子の「『毛』ミュニケーション」でしょうか。              

編集部

Q5 とても繊細に書き込んでいる絵ですが、どのような画材を使って、1枚描くのにどのくらいの時間がかかりますか。

苦労していることなども含めて教えてください。

くどうさん

下絵をPCで描いて、薄く出力した線画にアクリルや色鉛筆で着色しています。               

A3くらいの大きさの絵だと、大体3~4週間くらいかかります。

極細筆がすぐにダメになるので、筆代がかさんでしまうのが悩みの種です。

剃ったひげを束ねて筆を作ってみましたが、これがなかなかうまくいかず…...(笑)

何か良い方法がないか今も試行錯誤しています。

編集部

Q6 自分が描いた絵が本になるというのはどんな気持ちですか。

くどうさん

生きていれば何かいいことあるもんだな、と思いました。                         

編集部

Q7 次の作品の構想は考えていますか。

くどうさん

まだ秘密ですが、構想はあります。                                   

編集部

Q8 読者(子どもたち)へのメッセージをお願いします。

くどうさん

毛のキャラクターを可愛く描くのがとても難しかったので、

ひげにんじゃたちのことを少しでも気に入ってもらえたら嬉しいです。                   

編集部

『ひげにんじゃ』の魅力がより多くの子どもたちに届くことを願っています!

ありがとうございました!

くどうさん

ありがとうございました。                                       

くどう たけお

 1979年生まれ。愛知県出身、東京都在住。上智大学卒業。トムズボックスのワークショップで絵本を学ぶ。本作がデビュー作。

“ひげ”が“にんじゃ”に!? さらわれた姫を救い出せ!

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