教師のその言葉かけ、大丈夫?///第4回「はやくしなさい!」

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日本標準

子どもへの指導は、言葉によって行われます。先生の言葉かけ一つで子どもが変わっていきます。その言葉も効果的なものとそうでないものがあります。

この連載では、先生のちょっと気になる言葉のいくつかについて、解説していきます。ただし、NGワードとして出てくる言葉は「使ってはいけない」ということではありません。

局面に応じては有効な場合もありますし、緊急時などは、言葉を選んでいる余裕はありません。

ぜひ、先生の使っている言葉を意図的・意識的に用いて子どもを育ててほしいと願っています。

1.「はやくしなさい!」

時間割で動いている学校生活ではもちろん、学校行事や遠足・集団行動を伴う学習のときには特によく耳にする言葉です。

教科書・ノートの準備や休み時間を終えて授業の開始時間のとき。

朝、学校に来てランドセルを片付ける時間や帰る準備をする時間。

給食当番の準備や体育の着替え、音楽室への移動。

時間通りに進めたい先生がちょっとイライラしてしまうときに出てしまいがちな言葉です。

言わなくて済むのなら、言いたくない言葉ですね。

 

2.問題の所在

この言葉が出てしまう要因として次の二つが考えられます。

 

  1. その子ども個別の課題によるもの
  2. 事前の時間不足によるもの

 

01.は、子どもの個性になりますので、個別の指導が必要です。

これまでの生活経験の有無や生育歴も関わってきますので、片付けや準備の仕方を教えたり練習したりすることが必要になってきます。

なかには、時計が読めるかどうかといった学習面の支援が必要な子どももいます。

いつも同じ子どもに「はやくしなさい」と言っているなぁと感じた場合は、その子どもに寄り添って、何に困っているのか、個別の指導を考えてみましょう。

 

02.は、先生の側の問題です。

そもそも準備時間は足りていたのか、事前の指示はきちんとできていたのか、ふり返ってみましょう。

給食当番や体操服の着替えの時間など、足りない時は授業時間を早めるなどの工夫も必要です。

また、先生自身が普段から授業を延長していないかふり返ってみましょう。

先生自身が授業の終わりの時刻をきちんと守っていると、子どもたちも授業の開始時刻を守ろうとする意識がより高まります。

 

3.こんな指導をしてみましょう

ここでは、「01.」のような子どもに対して、こんな言葉かけをしてはどうでしょうか。

 

①どれだけ準備の時間がかかるか計る

「給食当番さんはどれだけの時間で白衣を着ることができるかな。計ってみよう」

「帰りの会の準備がどのくらいの時間でできるかな。昨日よりも早くできるかな?」

 

②次の準備をしてから休み時間に入る

「チャイムが鳴ったね。次の算数とノートを出した人から休み時間にしていいですよ。」

 

③やり方を教える

「○○さん、先生と一緒にランドセルの準備をしてみましょう。こうするとすぐにできますよ。」

 

④子どもも先生も45分の授業を大切にする

「授業は45分です。もしもみんなが遅れてきたら、そこから45分間の授業を始めます。終わりが伸びても文句は言わないで下さいね。その代わり、先生もチャイムが鳴ったら授業を終えるつもりです。」

 

4.目指す子どもの姿

「はやくしなさい!」という前に、自分たちで時間を守ったり準備ができたりする姿が理想です。

でも、よく見てください。きっと教室には理想の姿になっている子どもが必ずいます。

教室や集団行動のときに言いがちな「はやくしなさい!」ですが、全体に声をかけているようで、実は作業の遅い「誰か(何人か)」に声をかけていることにまず気付かないといけません。

学級全体にこの言葉をたくさん投げかけていると、ちゃんと時間を守っている子どもたちの不満をためることになり、学級の雰囲気が悪くなってしまいます。

この言葉を使うときは、個別に「○○さん、急ぎましょう」などと声をかけましょう。

そして、先生のめざす子どもの姿でいる子どもに対して「○○さん、いつも時間が守れていますね。」「だんだんたくさんの人が素早く準備ができるようになってきましたね。成長していますよ。」と言葉をかけていきましょう。

きっと子どもたち同士で「急いだ方がいいよ」「手伝ってあげるよ」といった関係が生まれるはずです。

 

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