教師のその言葉かけ、大丈夫?///第6回「いいですか!」

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日本標準

子どもへの指導は、言葉によって行われます。先生の言葉かけ一つで子どもが変わっていきます。その言葉も効果的なものとそうでないものがあります。

この連載では、先生のちょっと気になる言葉のいくつかについて、解説していきます。ただし、NGワードとして出てくる言葉は「使ってはいけない」ということではありません。

局面に応じては有効な場合もありますし、緊急時などは、言葉を選んでいる余裕はありません。

ぜひ、先生の使っている言葉を意図的・意識的に用いて子どもを育ててほしいと願っています。

1.「いいですか!」「はい!」

「これから公園に春を探しに出かけます。歩道は2列で歩くんですよ。走ったり道路に飛び出したりしてはいけません。いいですか!」「はい!

このように学級や学年の集団に指示を出した後、さらに念を押したい時、子どもたちに「いいですか!」と聞き、子どもたちに「はい!」と返事をさせる場面があります。

先生は思うはず。「これで大丈夫!」と。

でも、指示をした通りに子どもが動いてくれないことがあるのはしばしば。

おかしいな。さっき言ったはずなのに、念を押したはずなのに。

 

2.問題の所在

「いいですか!」と子どもたちに確認を促すこと自体は悪いことではありません。

むしろ先生と対応するように話を聞いていることの表れを言葉にして「はい!」と反応するのならむしろよいことです。

問題なのは、先生と子どもたちとのやりとりが、パターン化された形だけになっていないかどうか、ということです。

もしかしたら口癖のようになっていて、先生の自己満足に陥っていたら問題です。

そもそも「いいですか?」と問いかけたのであれば、「ダメです」「イヤです」「困ります」という返事もアリということになってしまいます。そうした返事も許せるのであれば、いいのですが、おそらくそんな返事は想定していないはずです。

「いいですか!」をいつも使っていると、子どもたちは機械的に「はい!」と返事をするようになります。ここには、先生が「いいですか!」と言ったら「はい!」と返事するものだ、しておけばいいのだ、という暗黙の指導(ヒドゥン・カリキュラム)が働きます。

大切なのは、指示が子どもたちに伝わり、実践できることです。

 

3.こんな指導をしてみましょう

01.「いいですか!」よりも「いいですね」

「いいですか!」という言い方は、相手に拒否・否定する権利・余地を与えるものです。

むしろ「いいですね」と優しく問い返したほうが子どもたちには伝わりやすくなります。

 

02.「もう一回言ってください」

先生が念押しするよりも「先生が話した大事なことをもう一回言ってごらん」と、誰か一人を指名し、言わせます。子どもの声を通して、もう一度全体に大事な話を聞かせます。

 

03.「先生が言ったことをもう一度言える人」

先生が大事なことを3つ言ったとします。そこで「今先生が言った3つのこと、全部言える人手を挙げてごらん」と指示します。

また「2つ言える人。1つ言える人。1つも言えない人!正直でよろしい!ただし話をちゃんと聞きなさい(笑)」などと確認します。

その上で、「02.」や「04.」のように念を押します。全体指導の時、何度か繰り返しておくことで、話を聞く力がつきます。

 

04.「隣の人と確認して下さい」

特に重要な指示は、隣の人と確認させます。全員に、自分の言葉で聞いていたことが分かっているかどうか確認させることができます。

 

4.目指す子どもの姿

先生の指示を1回で聞くことが理想的な子どもの姿です。たとえ聞き忘れたとしても、友だちに聞いて集団行動がとれればいいのです。

また、聞き間違えることや聞いていたけれど忘れてしまうこともあります。

大事なことが3つあれば指折りして確認したり、メモ書きしたりという方法もあります。

「いいですね!」は先生自身の「子どもに伝えた」という確認程度のものと捉えておきましょう。

ちなみに「いいですね!」と念を押さなくてはいけないものとして、命の危険があることや郊外学習などでの安全面に関わることがあります。

こうした場面でこそ、きちんと伝わっているかどうか確認しておきましょう。

 

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