教師のその言葉かけ、大丈夫?///第13回 席に着きなさい!

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日本標準

子どもへの指導は、言葉によって行われます。先生の言葉かけ一つで子どもが変わっていきます。その言葉も効果的なものとそうでないものがあります。

この連載では、先生のちょっと気になる言葉のいくつかについて、解説していきます。ただし、NGワードとして出てくる言葉は「使ってはいけない」ということではありません。

局面に応じては有効な場合もありますし、緊急時などは、言葉を選んでいる余裕はありません。

ぜひ、先生の使っている言葉を意図的・意識的に用いて子どもを育ててほしいと願っています。

1.「席に着きなさい」「着席しなさい」

休み時間を終え、チャイムが鳴ります。あわてて教室に返ってくる子どもたち。「はやく席に着きなさい!」と先生が一言。

授業開始のチャイムが鳴ってから教室後ろのロッカーに教科書を取りに行く子どもに対して「着席しなさい!」と一言。

授業のスタートが「授業が始まりますよ。座りましょう!」という言葉かけから始まることってありませんか?

夏休み明け、2学期の始まりに大切したい局面指導です。

 

2.問題の所在

「席に着きなさい」「着席しなさい」「座りましょう」という言葉が出てしまうということは、子どもたちが時間を守っていない状況です。

学級全体でこれを許していては、次のような問題が出てきます。

 

  1. 「時間を守る」という規範意識が薄れている
  2. 学習の構えができていない
  3. 学習したい子どもたちの時間を奪っている
  4. 理由さえあれば遅れてもよいと思っている

 

3.こんな指導をしてみましょう

01.時間を守るという規範意識が薄れている

そもそも時間はきちんと守らなくてはいけません。

低学年であれば、繰り返し話したり、時計の見方を教えたりします。

高学年であれば、5分前行動、チャイム着席など集団生活の当たり前の約束として教えます。

集団生活を送るということは、集団の中にある約束に自らの身をおくということです。

時間を守らないのは小さなことと思いがちですが、学校生活の他の所でも規範意識をおろそかにすることが増えていきます。

「時間が過ぎていますよ」「大人になったら社会人の基本ですよ」ときちんと伝えます。

 

02.休み時間の使い方を説明する

授業はチャイムから始まりますが、それは授業ができる「構え」ができていることが前提です。

準備の時間は授業前の5分や10分といった休憩時間に行います。チャイムと同時に座っていない場合、この準備の時間の使い方が分かっていません。

「休憩時間は次の準備の時間でもありますよ」「次の授業の教科書・ノートを準備した人から休憩しましょう」などあらかじめ声をかけておきます。

 

03.45分はきちんと授業する

「席に着きなさい」と全員が席に座るのを待つことは、きちんと席に座っている子どもたちの学習する時間を奪っていることになります。

「遅れてきた人たちは、みんなの学習する時間を奪っています。」などと声をかけます。

「授業時間は45分です。全員がそろってから45分授業します。その分、次の休み時間は短くなるかもしれません。」と言ってもいいでしょう。

また、席に着かない人を待たずに、そろっている子どもたちとさっさと授業をしてしまうというのも一つの手です。

遅れてきた子どもには「もう時間になったので授業を始めています。」と声をかけるだけで、急いで席に着くはずです。

 

04.「どうしましたか?」「何かありましたか?」

授業に遅れてきた子どもには、まず「どうしましたか?」「何かあった?」と一声かけます。

もしかしたら具合が悪くて保健室に行っていたかもしれません。他の先生のお手伝いをしていたかもしれません。そんな時は「分かりました。」と済ませます。

ただし「トイレに行っていました」などの理由が頻繁に続けば、「トイレに行っても準備ができるだけの十分な時間がとってあるはずです。次からはトイレに行っても間に合うようにしてください。」と一言加えます。

 

4.目指す子どもの姿

理想はチャイムと同時に全員が着席し、授業が開始できることです。これは授業の開始だけでなく、普段の生活の中で時間を守って行動することにつながります。

授業開始の部分を重点課題にして守れるようにすると、自然とその他の時間も守れるようになっていきます。

ただし、授業の開始を守るということは、先生も授業の終わりを守るということとセットになります。子どもたちは先生が時間を守っているかどうかも見ていますよ。

 

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